ブリッジができるようになる方法|頭が上がらない子の3ステップ練習法
ブリッジができない子に、
「もっと反って!」
「腕を伸ばして!」
「お腹を上げて!」
と全部まとめて言うのは、かなり無茶です。
なぜなら、できない子ほど、そもそも何をどう動かせばいいのか分かっていないからです。
それなのに完成形だけ見せて、
「はい、これやって」ではできません。
頭が上がらない。
肘が曲がる。
お腹が上がらない。
手首が痛くなる。
そしてまた、「もっと頑張って!」と言われる。
これでは、子どもにとってブリッジは、
正解が分からないまま苦しい姿勢を繰り返す運動
になってしまいます。
ブリッジができないなら、ブリッジを何十回も練習する必要はありません。
一度、バラしてください。
今回練習するのは、大きく3つです。
手と足で床を押す
肩側を動かしてアーチを作る
手と足の力をつないで身体を持ち上げる
この3つを別々に確認してから、最後にブリッジへ戻します。
特に、「お尻は上がるのに頭だけ床から離れない」
という子は、力がないとは限りません。
身体の使い方を少し変えただけで、
今まで床についていた頭が急に浮くことがあります。
今回はそのための練習を、順番に説明していきます。

まず覚えてほしい。「ブリッジ=腰を反る」ではない
ブリッジを見ると、大きく背中が反っています。
そのため、「背中を反らせればできる」と思われがちです。
でも実際には、それだけではありません。
ブリッジでは、
両手。
両足。
この4点で床を押しています。
その力を使って身体を持ち上げ、
肩、背中、腰などを含めた身体全体でアーチを作っています。
つまり、反るだけではなく、床を押して身体を持ち上げる運動
でもあるのです。
ここを勘違いすると、
腰だけを一生懸命反る。
でも頭は上がらない。
という形になりやすくなります。
今回の練習でも、
「もっと反る」ではなく、
「どうやって床から身体を離すか」
を考えていきます。
ステップ① 手と足で「床を押す」感覚を作る
最初からブリッジをやりません。
まず確認したいのは、
床を押すという動きができるかです。
ブリッジができない子の中には、
手も足も床についているのに、
身体を支えるために置いているだけになっている子がいます。
これでは、身体を高く持ち上げられません。
手をつくだけでは身体は上がらない
仰向けになって、
耳の横あたりに手をつく。
ここまではできる子が多いです。
でも、「手をつく」ことと、
「床を押す」ことは違います。
手のひらから床へ力を伝え、
その反発で身体を持ち上げる必要があります。
だから最初は、
ブリッジを完成させようとせず、
手で床を押したときに身体がどう動くか
を確認します。
このとき、「頭を上げて」ではなく、
「床を押して身体を遠ざける」
というイメージの方が分かりやすい子もいます。
足も同じように床を押す
そして忘れやすいのが足です。
ブリッジを見ると、
どうしても腕に目が行きます。
でも、足も床を押しています。
お尻だけを上げるのではなく、
足で床を押した力によって、
腰から身体全体を持ち上げます。
手で押す。
足で押す。
まずはこの両方を使えることが重要です。
まず「お尻を持ち上げる」ことだけ確認する
最初の練習として使いやすいのは、
仰向けになり、
膝を曲げて足を床につき、
お尻を持ち上げる動きです。
ここではまだ手を使いません。
確認したいのは、
足で床を押したとき、
お尻が持ち上がるかどうかです。
足を置いているだけになっていないか。
足で床を押せているか。
腰だけを無理に反らそうとしていないか。
こうした点を見ます。
この動きができれば、
少なくとも足側から身体を持ち上げる感覚は作れています。
ステップ② 肩側を動かす
次に重要なのが肩側です。
ブリッジで頭が上がらない子に多いのが、
腰側は動いているのに、肩側がほとんど変わっていない
という形です。
お尻は高い。
腰も反っている。
でも頭は床についたまま。
腕も曲がったまま。
この状態でさらに、「もっと反って!」と言っても、
腰側がさらに頑張るだけです。
必要なのは、すでに動いている腰ではありません。
動いていない肩側を使うことです。
頭を上げようとしない
ここで非常に大事なのが、
頭そのものを持ち上げようとしすぎないことです。
頭が床についていると、
当然、「頭を上げなきゃ」と思います。
すると子どもは、首に力を入れたり、
顔を起こそうとしたりします。
でも、ブリッジは首の力で頭を浮かせる運動ではありません。
手で床を押す。
肩側の位置が変わる。
身体全体のアーチが変わる。
その結果として、
頭が床から離れます。
頭は原因ではなく、結果です。
ここを間違えないことが重要です。
「肩を動かす」と頭が上がりやすくなる
頭が床についている状態から、手で床を押しながら、
身体を少し手側へ動かすようなイメージを持たせます。
肩側が動き始めると、
腕を伸ばせる位置が作られてきます。
逆に、肩がずっと足側へ残った状態では、
腕だけを伸ばそうとしても難しくなります。
子どもへ伝えるなら、
難しい身体の名前を使うより、
「腕で床を押して、身体を手の方へ持っていこう」など、
実際に動ける言葉に変えた方が理解しやすいことがあります。
ステップ③ 手と足の力を同時につなげる
最後は、手と足を一緒に使います。
ここがブリッジです。
ブリッジが苦手な子は、
一つずつ順番にやろうとすることがあります。
まずお尻を上げる。
そのあと腕を押す。
腕が曲がる。
一度止まる。
もう一度押す。
これでは身体が途中で止まりやすくなります。
完成形では、
足で押す力と、
手で押す力を、
できるだけ同じ流れの中で使います。
ブリッジは「4本で床を押す」
子どもに伝えるなら、
僕はブリッジを、
「両手と両足、4本で床を押す運動」
と考えると分かりやすいと思います。
腕だけで身体を持ち上げようとすると苦しい。
足だけで押すと、お尻は上がっても頭が残る。
両方を使う。
すると身体全体を持ち上げやすくなります。
手で押す。
足で押す。
身体が上がる。
肩側も動く。
腕が伸びる。
頭が床から離れる。
この流れを作ります。
いきなり完璧なブリッジを求めない
ここで注意したいのが、
最初から、
「腕を完全に伸ばして!」
「もっと高く!」
「きれいな半円にして!」
と完成度を求めすぎないことです。
最初の目標は、
昨日より身体が浮くこと。
それだけでも十分です。
頭が一瞬浮いた。
肘が少し伸びた。
肩側が少し動いた。
お腹の位置が高くなった。
これらは全部、前進です。
ブリッジができるか・できないか、
0か100かで判断してしまうと、
こうした変化を見逃します。
頭が一瞬だけ浮いたら、それは大きな成功
特に、今までずっと頭が床についていた子が、
一瞬でも頭を浮かせられたなら、
かなり重要な変化です。
その瞬間に、「今のもう一回!」
と何十回も繰り返す前に、
何が変わったのか確認します。
手で押せたのか。
足も使えたのか。
肩側が動いたのか。
手と足を同時に使えたのか。
本人にも、
「今、何がやりやすかった?」
と聞いてみます。
偶然できた一回を、
再現できる一回に変えるためです。
よくある失敗① 腰だけを反らせる
ブリッジで一番分かりやすい失敗の一つです。
「もっと反って」
と言われて、
腰だけを大きく反らせます。
本人としては、
かなり頑張っています。
でも、
肩側は変わらない。
腕は曲がる。
頭も上がらない。
この場合、
さらに腰を反らせるのではありません。
手側の動きを確認します。
ブリッジは、
腰だけで作るアーチではありません。
身体全体で作る形です。
よくある失敗② 腕だけで持ち上げようとする
逆に、
手側だけで頑張りすぎる子もいます。
「腕伸ばして!」
と言われるたびに、
腕に全力を入れる。
でも足はあまり使っていない。
結果、
手首や腕だけが疲れます。
ブリッジは腕立て伏せではありません。
手と足の両方を使います。
腕が疲れすぎる場合は、
腕力不足と決めつける前に、
足が使えているか確認してください。
よくある失敗③ 手と足が離れすぎている
ブリッジをするときの手足の位置も重要です。
身体から遠すぎる位置に手や足を置くと、
身体を持ち上げる難易度が上がることがあります。
本人は、
「身体が硬いからできない」
と思っていても、
単純にブリッジを作りにくい位置になっている可能性もあります。
最初から極端に大きなブリッジを作る必要はありません。
身体を支えやすいところから始め、
徐々に形を整えていきます。
よくある失敗④ 痛いのに何度も続ける
ブリッジでは、
手首。
肩。
腰。
首まわりなどに違和感を訴えることがあります。
ここで、「痛いけど柔らかくなるまで我慢」
という練習はおすすめしません。
痛みが出ている状態で、
さらに回数を増やす必要はありません。
いったん中止して、
手足の位置。
支え方。
動かしている場所。
難易度。
を見直します。
特に子どもは、
「痛い」と
「伸びている感じ」
をうまく説明できないことがあります。
痛みを我慢させて完成形を作る必要はありません。
3ステップをもう一度整理
ブリッジで頭が上がらない子は、
次の順番で確認します。
ステップ① 手と足で床を押す
手を置くだけにしない。
足を置くだけにしない。
床を押した力で身体を持ち上げる感覚を作ります。
ステップ② 肩側を動かす
腰だけで反らない。
手で床を押しながら肩側の位置も変え、
身体全体でアーチを作ります。
ステップ③ 手と足を同時につなげる
腕だけ。
足だけ。
ではなく、
両手と両足で床を押して身体全体を持ち上げます。
この順番です。
家で練習するなら「回数」よりここを見る
ブリッジの練習をするとき、「今日は10回やろう」
という回数目標にする必要はありません。
それより、
今日は足で押せた。
今日は肩側が少し動いた。
今日は頭が一瞬浮いた。
今日は肘が少し伸びた。
こうした変化を見ます。
正しい変化が起きているなら、
練習は進んでいます。
逆に、10回やって10回とも同じところで潰れているなら、
その10回を増やす必要はありません。
一度止めて、どのステップができていないのか確認します。
「できないから筋トレ」ではなく、まず身体の使い方を見る
ブリッジができないと、
筋力。
柔軟性。
この二つに原因を求めがちです。
もちろん、どちらも必要な要素です。
でも、数秒前まで頭が床についていた子が、
身体の位置を少し変えただけで頭を浮かせられたなら、
その数秒で筋肉が強くなったわけではありません。
身体が急激に柔らかくなったわけでもありません。
使い方が変わった。
それだけです。ここが、子どもの運動を見るうえで非常に大事なポイントです。
ただし、すべての子が同じ練習でできるわけではない
ここまで3ステップを紹介しましたが、ブリッジができない原因は一人ひとり違います。
身体の動かせる範囲が違う。
力の入り方が違う。
手足の位置が違う。
怖さが違う。
年齢や運動経験も違います。
そのため、「この練習をすれば全員できる」
というものではありません。
大切なのは、この3ステップを使って、
どこで止まっているのかを見つけることです。
手で押すところまではできている。
でも肩側が変わらない。
なら、そこを見る。
肩側は使えている。
でも足がほとんど押せていない。
なら、そこを見る。
その子に必要な場所へ戻ります。
ここまでやっても変わらないなら、「原因の見立て」が必要です
動画や文章を見ながら、
家で練習できることはたくさんあります。
ただし、
自分の身体が、
どこで止まっているのか。
どこに力が集中しているのか。
どの方向へ押しているのか。
これは本人には分かりにくい部分です。
親御さんが横から見ても、
「なんとなく惜しい」までは分かっても、
何を変えればよいのか判断しづらいことがあります。
そして、原因が分からないまま、
「もう一回」を続ける。
ここでブリッジが嫌になってしまう子もいます。
最短でブリッジを変えたい方へ
スタジオえるそるでは、
ブリッジを単純に、
「身体が硬い」
「腕力がない」
とは判断しません。
実際の動きを見ながら、
手でどう床を押しているか。
足側の力を使えているか。
肩側が動いているか。
身体のどこでアーチが止まっているか。
怖さや力みが出ていないか。
こうした部分を確認して、
その子が今必要な練習へ分解します。
「家で何度やっても頭が上がらない」
「柔軟を続けているのに変わらない」
「本人がブリッジを嫌がり始めている」
という場合は、
練習量を増やす前に、一度原因を確認した方が早いケースがあります。
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ブリッジは「頑張って反る技」ではない
最後に、今回一番伝えたいことです。
ブリッジは、根性で身体を反らせる技ではありません。
両手と両足で床を押す。
肩側を動かす。
身体全体でアーチを作る。
そして、それらを一つの動きにつなげる。
だから、頭が上がらないからといって、
「もっと力を入れて」
「もっと反って」
だけで終わらせないでください。
できない場所を一つ見つけて、
そこだけを直す。
その積み重ねで、
床についていた頭が浮き、
曲がっていた腕が伸び、
ブリッジの形は変わっていきます。
回数を増やす前に、ズレを一つ減らす。
それが、ブリッジ習得への一番大切な考え方です。




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