【側転で着地できずにつぶれてしまう子の原因はコレ】劇的に変わる側転の練習法
「側転すると、最後にお尻から倒れてしまう」
「足は上がるのに、着地でバランスを崩してしまう」
「何度練習しても、最後にグシャッとつぶれてしまう」
そんなお悩みはありませんか?
側転は、小学校の体育でも挑戦するマット運動の1つです。
ところが、手をついて足を上げるところまではできるのに、最後の着地がうまくいかない子がいます。
そこで大人は、
「もっと足を高く上げて!」
「勢いよく回って!」
「最後までしっかり立って!」
と声をかけます。
でも、なかなか直らない。
実は、側転で着地できない子の中には、筋力や勢いではなく、「手足を動かす順番」がうまく整理できていない子がいます。
側転は、両手と両足を一度に動かす技ではありません。
片手、もう片方の手、片足、もう片方の足。この順番で身体を支える場所を移していく運動なのです。
今回は、側転で着地できずにつぶれてしまう原因と、初心者でも取り組みやすい段階的な練習方法を解説します。

1. 側転で着地できない子によくある3つの失敗
側転が苦手な子を観察すると、着地で次のような失敗が見られます。
① 両足が同時に着地してしまう
本来、側転では片足ずつ順番に着地します。
ところが、両足を一度に下ろしてしまう子がいます。
すると、身体の向きや重心の位置によっては、着地の衝撃をうまく吸収できず、バランスを崩してしまいます。
② 最初に着地する足が身体から遠すぎる
足を大きく振りすぎたり、身体の回転と足の動きが合っていなかったりすると、最初の足が遠くへ着地してしまうことがあります。
その結果、身体を起こしにくくなります。
③ 手を離すタイミングが合っていない
足が着地する前に両手を離してしまったり、反対に足が着地しても手で身体を支え続けたりすることがあります。
すると、身体の重さを手から足へスムーズに移せません。
これらの失敗には、共通する問題があります。
それが、「身体を支える場所を、順番に切り替えられていない」ということです。
2. 側転は「勢いだけで回る技」ではない
ここで、側転の動きを分解してみましょう。
側転では、手と足が順番にマットへ接地します。
例えば、右方向へ進む側転なら、基本的な流れの一例は次の通りです。
右足で踏み込む
↓
右手をつく
↓
左手をつく
↓
左足を着地させる
↓
右足を着地させる
※進行方向や入り方によって左右の順番は変わります。
重要なのは、どちらの手足が先かという暗記ではありません。
手と足が順番に身体を支えていくことです。
例えば、階段を上るときのことを考えてみてください。
右足を上げる。
右足に体重を移す。
次に左足を上げる。
このように、身体を支える場所を切り替えながら動いていますよね。
側転も同じです。
手と足を順番に使うことで、身体の重さを移動させながら回転します。
ところが、この順番が崩れると、身体を支える場所がなくなったり、着地でバランスを崩したりします。
だからこそ、側転で着地できない子には、
「もっと勢いをつける」より、「手足を順番に動かす」練習が必要なのです。
3. 「足を高く上げて!」だけでは直らない理由
例えば、こんな子がいたとします。
側転で両手を床につくことはできる。
足もある程度上がる。
でも、最後に両足が同時に落ちて、しゃがみ込んでしまう。
そこで、
「もっと足を高く上げて!」
とアドバイスする。
子どもは一生懸命足を高く上げます。
しかし、着地する足の順番は変わっていません。
すると、また同じようにつぶれてしまいます。
これでは、いくら練習しても、なかなか改善しません。
なぜなら、問題は足の高さではなく、「どちらの足から着地するのか」が身体で分かっていないことだからです。
そんなときは、側転そのものを繰り返すのではなく、もっと簡単な動きに分解してみましょう。
4. 初心者におすすめ!跳び箱を使った側転練習
今回紹介するのは、添付動画でも解説している、跳び箱を使った練習方法です。
通常の側転よりも足を高く振り上げる必要がない段階から、手足の順番を覚えていきます。
ただし、跳び箱は滑らないように固定し、周囲に十分なマットを敷いて、指導者の補助がある環境で行ってください。
STEP① 低い跳び箱に手をつく
まず、低く安定した跳び箱を用意します。
跳び箱の横に立ち、両手を上面につきます。
このとき、両手を一度につくのではなく、側転で使う順番を意識します。
最初は足を高く上げなくて構いません。
手で身体を支える準備を作ることが目的です。
STEP② 片足ずつ跳び越える
次に、跳び箱に手をついたまま、軽く足を浮かせて反対側へ移動します。
このとき重要なのが、着地する足の順番です。
先に上げた足から、順番に着地する。
例えば、
右足を上げる。
左足を上げる。
右足を着地させる。
左足を着地させる。
というように、片足ずつ動かします。
最初から大きく跳ぶ必要はありません。
「タン、タン」と片足ずつ着地する感覚を覚えましょう。
STEP③ 慣れたら脚を大きく振る
片足ずつ着地できるようになったら、少しずつ脚を大きく振ってみます。
ここで初めて、側転らしい動きに近づけていきます。
ただし、足を高く上げることだけを意識しないでください。
大切なのは、脚を大きく振っても、着地する順番を崩さないこと。です。
足を高く上げた途端に両足が同時に着地してしまうなら、もう一度小さな動きに戻しましょう。
5. 着地できない子は「足をつく位置」も確認しよう
片足ずつ着地できるようになったら、次に確認したいのが足をつく位置です。
側転では、着地する足の位置が大きくずれると、身体を起こしにくくなります。
例えば、最初に着地する足が身体から遠すぎると、身体の重さをその足に移しにくくなることがあります。
逆に、足が身体の下へ入りすぎても、窮屈な着地になる場合があります。
そこで、動画の後半でも解説されているように、足を着く位置を身体の中心線に近づけることを意識してみましょう。
練習のポイント
マットの上に、進行方向を示す直線をイメージします。
その線に沿って、手と足を順番に動かしていきます。
最初は低い姿勢から。
慣れてきたら、脚を大きく振る。
さらに慣れてきたら、着地で膝を伸ばしながら身体を起こす。
こうして少しずつ、完成形へ近づけていきます。
ただし、身体の中心線を意識することと、両足を同じ場所に着地させることは違います。
片足ずつ、安定して立てる位置へ着地することが大切です。
6. 家庭でできる「手足の順番ゲーム」
跳び箱を使った練習は、安全管理のできる環境で行う必要があります。
そこで、家庭ではもっと簡単な練習から始めましょう。
四つ這い手足リレー
目的:手足を1つずつ動かす順番を覚える
やり方
① 滑りにくいマットの上で四つ這いになります。
② 右手を少し右へ移動します。
③ 続いて左手を右へ移動します。
④ 次に右膝を右へ移動します。
⑤ 最後に左膝を右へ移動します。
⑥ 反対方向も同じように行います。
この練習では、側転のように身体を逆さにする必要はありません。
まずは、「右手、左手、右膝、左膝」と、1つずつ順番に動かすことを覚えます。
親御さんが、「次はどこを動かす?」
とクイズ形式で声をかけても面白いですね。
ただし、この練習は側転の接地順序をそのまま再現するものではありません。手足を別々に動かし、身体の支えを切り替える基礎練習です。
7. 側転が上達する子は「着地まで考えている」
側転が苦手な子は、どうしても足を高く上げることに意識が向きがちです。
でも、側転は足を上げて終わりではありません。
最後に立てて、初めて側転が完成します。
だからこそ、着地の練習が重要です。
例えば、片足ずつ着地する練習を繰り返すと、
「こっちの足から下ろせばいいんだ」
「この位置に足をつけば立ちやすいんだ」
と、子ども自身が気づくことがあります。
このように、完成形をいきなり目指すのではなく、着地だけを切り取って練習する。
すると、今まで何度やってもつぶれていた子が、少しずつ立てるようになることがあります。
「側転ができない」のではなく、「着地の順番が分からない」だけかもしれない。
そう考えると、練習方法は大きく変わります。
8. 体育の家庭教師では、側転を細かく分解します
僕が体育の指導で大切にしているのは、できない原因を細かく分析することです。
例えば、側転で着地できない子がいた場合、
手をつく順番が崩れているのか
脚を振り上げる方向が違うのか
両足が同時に着地してしまうのか
足をつく位置がずれているのか
手から足へ体重を移せていないのか
着地で身体を起こす動きができていないのか
こうした原因を確認します。
そして、その子に必要な練習を選びます。
足を順番に下ろせない子には、片足ずつ着地する練習。
足をつく位置がずれる子には、着地位置を確認する練習。
手で身体を支えられない子には、支持する力を育てる練習。
このように、原因によって練習方法を変えます。
「側転でつぶれる」という結果は同じでも、「つぶれる原因」は一人ひとり違う。
だからこそ、全員に同じ練習をさせるのではなく、その子に合った方法を見つけることが重要なのです。
9. 体育の家庭教師のご案内
もしお子さんが、
「側転で最後に倒れてしまう」
「両足が同時に着地してしまう」
「足は上がるのに立てない」
「何度練習しても着地が安定しない」
「体育の授業で側転が苦手になっている」
そんな状態なら、一度スタジオえるそるの「体育の家庭教師」をご検討ください。
体育の家庭教師では、ただ側転を何度も練習するのではなく、なぜ着地でつぶれてしまうのかを分析し、その子に必要な練習から始めます。
例えば、着地が苦手な子なら、最初から高い側転を目指す必要はありません。
まずは低い跳び箱を使い、片足ずつ着地する練習から始めることもできます。
そして、小さく動いてできた。
脚を少し大きく振ってもできた。
着地で立てるようになった。
というように、成功できる段階を少しずつ積み重ねます。
運動が苦手な子ほど、必要なのは根性論ではありません。
その子に合った練習の順番を見つけることです。
まとめ|側転でつぶれるなら「手足の順番」を見直そう
側転で着地できない子に、
「もっと足を高く上げて!」
「勢いよく回って!」
と何度言っても変わらない。
そんなときは、一度考えてみてください。
そもそも、手足を1つずつ順番に動かせていますか?
側転では、足を高く上げることだけでなく、身体を支える場所を手から足へ順番に移していくことが重要です。
まずは、家庭でできる「四つ這い手足リレー」から始めてみてください。
そして、安全な指導環境では、跳び箱を使った片足ずつの着地練習へ進みます。
最初は小さな動きから。
慣れたら脚を大きく振る。
最後に、着地位置を整えて立ち上がる。
「できない技」を何度も繰り返すより、「できない部分」だけを切り取って練習する。
それが、側転の着地を安定させるための大切な考え方です。





コメント